よっさん 元気です

よっさん 涼 を詠む おんぼいの湯編

「おんぽいェー、おんぽいェー。」掛け声が峡谷にこだまする。
木曽は山の中、付知は昔から木材の産地だった。

今の時代、そんな作業は昔話だが、目を閉じ湯船に浸かると掛け声が聞こえてくるんだ。
「おんぽいェー、おんぽいェー。」・・・と。


木材を川に流して下流へ運んでいた時の掛け声に由来する【おんぼいの湯】
ほのかな硫黄臭と樹木の香に包まれたぬくもりあふれる温泉施設だ。 
20070826103958.jpg

拙句 : おんぽいェー こだま響くは 夏の夕森

何年ぶりだろう息子と肩を並べて湯船に浸かるなんて、夕森山を眺めながら露天に浸かる。親子とはいえ、なんだか妙に気恥ずかしくふたりは言葉を無くしていた。
室内の浴室から時おり聞こえる、『カッポーン』という桶の音に相槌を打つかのようにふたりには「いい湯だ、いい湯だ・・・」の言葉しか出てこない。

拙句 : 行く夏を 惜しむささやき 桶の音

何も語らず夏空を見ていた。
何も語らず息子の成長を思い出していた。
息子も夏空を見ていた。
 
だんだん大きくなる3つの 赤・黄・青 の点 が目に入ってきた。
山頂から飛び立ったパラセーラー達とわかるまで、そんなに時間はかからなかった。
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拙句 : 鳥人は 恵那の夏空 舞う花火

彼らのKYは【風を読む】だ。
「気持いいだろうな・・・」
「恐いかなぁ・・・」
「自由に飛び回りたいなぁ・・・」
ふたりは、いつしか子供の頃の自分に戻っていた。

拙句 : みどり風 硫黄の臭い 心地よく 
 ※心地よくは 森林浴(緑)・温泉浴(黄)の掛詞 見えない色をからめ詠んでみた

「親父、背中でも流そうか」 なんて声がかかるような日はまだまだ遠い先の話だ。
そんな日が来た時は自分もそろそろって時だな。
親子って空気みたいだな。
先に出て行く息子を目で追いながらもう少し癒しのひと時を過ごすことにした。

休憩室はごった返していた。さすがお盆だ。
入浴客の入場制限が始まっている、まるでテーマパークだ。
風呂上りはビールが定番だが、おっと日帰り旅のドライバー・・・ご当地名産の飛騨牛乳を腰に手を当て飲み干した。

20070826123433.jpg
モ~ッ これまた最高!」

妻と娘が出てきた。
ふたりとも充分堪能してきた様子。女同士の会話が少し気になるが、おそらく内緒話の花が咲いたことだろう。

拙句 : 湯煙が たなびく里の 夏は行く

夕暮れ時の山里は優しい顔で我が家を見送ってくれる。
ポツリ、ポツリと街にあかりが灯り始めた。
いい旅だった。
「夕森山が赤く染まる頃に又来よう。」
そう約束して車は山をゆったりと下って行った。

   ~余情残心にて 稿了~
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コメント

感動の完結編

名作に感動しました。ありがとう。
私もこんな旅がしてみたくなりました。

  • 2007/08/27(月) 10:17:30 |
  • URL |
  • さとやん #-
  • [編集]

情景が浮かびます。

非常に きれいな情景が浮かびます。
きれいに まとめていますね。
「KY」は【風を読む】ですか・・・。
心が澄みきっている情感を受けます。
堪能しました。

人生は毎日が 旅

拙い 旅日記 最後までお付き合いして頂き、ありがとうございました。

人は誰も皆、毎日旅をしているのだと、思います。

いい旅 悪い旅 その繰り返しが 人生ですよね。

     合 掌 

  • 2007/08/28(火) 07:52:13 |
  • URL |
  • 番頭よっさん #-
  • [編集]

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