よっさん 元気です

花月明千記 ⑨ 絶唱

その日 6月29日は我が家にとってとても幸せな一日となるはずだった。
妻の父が長いリハビリ生活を終え退院する日だった。
妻の母と妻の妹夫婦が義父を病院まで迎えに行き、帰りに妻の入院先病院に寄り久々の再会という段取りだった。
私はその日は仕事で帰宅後を楽しみにしていた。

時計の針が午前10時をさしたころ、妹夫婦たちが義父を迎えに出かけたなあと思ったとき、携帯がぶるぶると震えた。
電話は妻の入院中の病院からだった。
「奥様が先ほど心不全を起こしました。すぐ来れますか?」
訳の分からぬまま、車を走らせ妻の元へと。
妹に知らせるると、車をユーターン妻の病院に向かってもらった。

病院に着くと妹夫婦と妻の母が相談室で待っていた。
ドクターの説明が始まった。
「腸閉塞の術後原因不明の発熱があり血圧低下しましたが処置を終え今落ち着いています。」
集中治療室で横たわる妻と少し話をして妹たちは又義父を迎えに行った。
「呼吸困難なようですから、人工呼吸器を今から付ける処置をします1時間ほどかかります。」

昼食をとり集中治療室に戻ると慌ただしい雰囲気の中ドクターが近づきこう言った。
「急変しました、危険な状態です。」
何を言っているんだ? どうしたってんだ?わけが分からない?

妹夫婦が退院したての妻の父妻の母を連れ立ってやって来た。
言葉が出なかった、出るのは涙ばかりだった。

何度も何度もベッドに横たわる妻の手を握り体をさすり
「がんばれっ! 生きろっ! 目をさませっ!」
声をかけ続けた。
子供たち2人、甥のまーくん、兄貴夫婦、おふくろ、みんな駆けつけてくれた。
何度も何度も・・・・・・・声をかけ続けた・・・・・・・

平成25年6月29日 午後6時8分 妻は静かに目を閉じ安らかな眠りについた。

死因 敗血症による急性呼吸循環不全。
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